ジンのボタニカル
完全図鑑
ジュニパー・コリアンダー・アンジェリカ・オリス・リコリス・カッシアの古典必須6種、ROKU・季の美・和美人・SAKURAO・ohoroなど主要日本ジンが採用する柚子・山椒・玉露・桜・黒文字・檜・紫蘇の和素材、北海道・京都・鹿児島・沖縄の産地別特集、香気成分の科学(テルペン・エッセンシャルオイル)、ボタニカルから日本ジンを探す方法まで。各蒸溜所公式の一次ソースに基づく完全図鑑として整理しました。「香りで選ぶジン」の解像度を一段上げる入門〜中級者向けの1冊です。
最終更新: 2026年5月9日 / 出典: EU Regulation 2019/787、The Gin Guild Ginopedia、Difford's Guide、各蒸溜所公式サイト(サントリー/養命酒製造/京都蒸溜所/ニセコ蒸溜所/本坊酒造/サクラオB&D/ニッカウヰスキー/松井酒造/紅櫻蒸溜所/辰巳蒸留所)
1. ボタニカルとは何か ─ ジンを「ジン」たらしめる素材
ボタニカル(Botanical)とは、ジンの香りと味わいを決める植物性の香味原料の総称です。果実・果皮・種子・根・樹皮・花・葉など、ジンに香りを移すために使われる植物素材すべてが「ボタニカル」と呼ばれます。
ジン=「中性スピリッツ+ボタニカル」のシンプルな構造
ジン製造の基本構造はとてもシンプルです。穀物などから作られた高純度の中性スピリッツ(ベース)に、ボタニカルの香り成分を移し、その後アルコール度数を調整して瓶詰めする──これだけ。ウイスキーのような長期熟成は必須ではなく、味の個性のほぼ100%がボタニカル選定とその抽出技術で決まると言っても過言ではありません。
EU規則の縛り ─ 「ジュニパー主体」だけが絶対条件
では、何でも植物を入れれば「ジン」と名乗れるかというと、そうではありません。EU規則 2019/787 の定義により、ジンを名乗るにはジュニパーベリーが香りの主体(predominant)であることが必須です。逆に言えば、ジュニパーさえ主体であれば、他のボタニカルは蒸溜所の自由。この自由度の高さが、世界中で多様なクラフトジンが生まれる土壌になっています。ジン全体の法的定義についてはクラフトジンとは?完全ガイドをご覧ください。
ボタニカルの6カテゴリ分類
ボタニカルは無数にありますが、機能と香りの方向で整理すると6カテゴリに分かれます。クラフトジン蒸溜所のレシピは、おおよそこの6カテゴリから素材を組み合わせて設計されます。
| カテゴリ | 代表的ボタニカル | 果たす役割 |
|---|---|---|
| コア/ベース | ジュニパー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オリスルート | 骨格作り。ジンの「軸」を作る。アンジェリカは結合剤、オリスは定着剤として全体をまとめる |
| シトラス | レモンピール、オレンジピール、ビターオレンジ、柚子、夏みかん、辺塚橙 | 爽やかな柑橘香。トップノートを担当し、第一印象を決める |
| ハーバル | コリアンダー、紫蘇、笹の葉、緑茶(玉露・煎茶)、カモミール | 緑の清涼感と複雑性。多用すると「庭園のような」立体感 |
| スパイス | カルダモン、カッシア樹皮、山椒、生姜、黒胡椒、ナツメグ | 余韻に深みを加える。フィニッシュを引き締める役 |
| フローラル | 桜花、ラベンダー、ローズ、エルダーフラワー、カモミール | 華やかさ。香り立ち上がりの優雅さを演出 |
| ウッディ/その他 | ヒノキ、黒文字(クロモジ)、リコリス、屋久杉、樹皮類 | 深みと甘さ、樹木の落ち着き。日本らしさを出すキー素材 |
多くのクラフトジンは、コア4種を土台に、シトラス・スパイス・フローラルから個性素材を選ぶのが基本パターン。例えばサントリー「ROKU〈六〉」は、和素材6種+伝統8種の合計14種を駆使しますが、そのうちジュニパー・コリアンダー・アンジェリカ(ルート・シード)・カルダモン・シナモン・ビターオレンジ・レモンの8種が古典の伝統的構成。残り6種で「春・夏・秋・冬」の和素材を表現する設計です。
2. 必須・伝統ボタニカル6種 ─ ジンの骨格を作る
クラフトジンの世界で「これがあるとジンらしい」とされる古典必須ボタニカル6種を、学名・主産地・役割の3軸で深掘りします。
① ジュニパーベリー ─ 絶対王者
すべてのジンの中心にいるのがジュニパーベリー(Juniper Berry)です。学名は Juniperus communis L.、和名はセイヨウネズ(西洋杜松)。針葉樹の一種が結ぶ青黒い実で、英国の業界団体 The Gin Guild は「Without juniper, there is no gin(ジュニパーなくしてジンは存在しない)」と明言しています。
主産地は世界のジンに使われるジュニパーベリーは、イタリア(特にトスカーナ)、マケドニア、セルビア、ボスニアなどのバルカン半島・地中海沿岸が主産地。Difford's Guide によれば、マケドニア産は「rich, oily profile(濃厚でオイリー)」、イタリア産は「cleaner, fresher note(クリーンで爽やかな)」と評価されており、産地によって香りの個性が大きく異なります。
香りの正体はジュニパーベリーを噛むと、最初に来るのは松脂(パイン)のような清涼感。続いて樹脂質の重み、奥にかすかな柑橘ニュアンスが現れます。Difford's Guide では「pine、lavender、camphor、overripe banana、peppery finish」という多層的な香気プロファイルが報告されており、見た目以上に複雑な素材です。
日本でも栽培の動きあり。サクラオB&Dは「SAKURAO GIN LIMITED」に和ジュニパーベリー(広島産)を使用している、と公式に明記。「世界基準の主役素材を、日本の地で育てる」流れも、これからのジャパニーズクラフトジンの注目ポイントになりそうです。
② コリアンダーシード ─ ジン界の名脇役
学名: Coriandrum sativum L./主産地: モロッコ・ルーマニア・モルドバ・ブルガリア・ロシア/役割: ジュニパーに次いで使用頻度が高いと言われる定番素材。Difford's Guide は「candied ginger, lemon, sage」のニュアンスがあると表現。葉ではなく種子を使うのがポイントで、シトラスとスパイスの中間的な複雑性を加えます。
使用例:京都「季の美」「ROKU」「SAKURAO ORIGINAL」「和美人」「白兎」「ニッカ カフェジン」── ほぼ全ての主要ジンが採用する、ジン界の「絶対脇役」です。
③ アンジェリカルート ─ 香りをまとめる結合剤
学名: Angelica archangelica L./主産地: ザクセン地方(ドイツ)、フランドル(ベルギー)/役割: 香気プロファイルは「musky、nutty、forest-floor、piney」。Difford's Guide は本素材の役割を「他のボタニカルの揮発成分を保持し、互いを結びつけて長さと厚みを与える」と表現する。結合剤(binding agent)と呼ばれる所以。
地味な脇役のように見えて、「アンジェリカが入っていないジンは、香りがバラバラに散ってしまう」とされるほど重要。ROKUにも「アンジェリカルート」「アンジェリカシード」の両方が採用されています。
④ オリスルート ─ 香りの定着剤
学名: Iris germanica / Iris pallida/主産地: フィレンツェ周辺(イタリア)/役割: アイリス(菖蒲)の根を5年以上乾燥させて使う特殊素材。スミレ(パルマバイオレット)に似た香りと、香りの定着剤(fixative)として全体を留めるのが本領。京都蒸溜所「季の美」では11種の主軸の1つに採用。
香水業界でも「オリスバター」と呼ばれる高級香料原料として知られ、1kgあたり数十万円という高価な素材。ジン業界でこれを採用するのは伝統的なコア素材の証で、Beefeater、Bombay Sapphire、Tanquerayなど世界の主要ジンも軒並み採用しています。
⑤ リコリス(甘草) ─ 甘さと丸み
学名: Glycyrrhiza glabra/主産地: 西アジア・北アフリカ・南欧/役割: ジンに「base, length, sweetness(土台、長さ、甘み)」を加え、最終的な味わいを丸く整える(Difford's Guide)。ジュニパーの尖った松脂感を柔らかく包み込む役割。
使用例:「香の森」(養命酒製造)にも採用。クロモジを主役に据えた「香の森」では、リコリスがクロモジの揮発性の高い香気を支える土台として機能しているとされます。
⑥ カッシア樹皮(カシア) ─ 重厚なシナモン
学名: Cinnamomum cassia/主産地: ベトナム・中国・マダガスカル/役割: いわゆるシナモンの一種だが、セイロンシナモン(C. verum)より樹皮が厚く、香りが強くスパイシー。世界中のジンの伝統的構成に組み込まれる定番素材で、ロンドン・ドライ・ジンの古典レシピにも頻出します。
サントリー ROKUは公式に「シナモン」を14種ボタニカルの1つに挙げており、桜花・桜葉のフローラルにスパイスの背骨を与える役割として機能しています。
出典: The Gin Guild Ginopedia「Juniper」、Difford's Guide「Gin Botanicals」、サントリー ROKU公式、サクラオ蒸溜所公式
3. 柑橘系ボタニカル ─ 柚子・レモン・オレンジ・ベルガモット
シトラスはジンのトップノート(飲み口の第一印象)を作る要。世界のジンで定番の3種+日本の和柑橘5種を整理します。
古典シトラス ─ レモン/オレンジ/ビターオレンジ
学名: Citrus limon / Citrus sinensis / Citrus aurantium(ビターオレンジ)/主産地: スペイン(アンダルシア・セビリア地方)/役割: 多くのジンに採用される定番シトラス。ピール(果皮)に含まれる精油成分が、ジンに爽やかな立ち上がりを与えます。ビターオレンジ(セビリアオレンジ)を使うと苦味の余韻が出て、より複雑になります。
柚子 ─ ジャパニーズジンの顔
学名: Citrus junos/主産地: 高知・徳島・愛媛・京都など/使用蒸溜所: 京都「季の美」、サントリー「ROKU」「翠」、本坊酒造「和美人」、ニッカ「カフェジン」、松井「白兎」、サクラオB&D(緑ゆず)他多数/特徴: 多くのジャパニーズジンに採用される代表素材。レモンともグレープフルーツとも違う、奥行きある柑橘香で、和ジンの個性を最も象徴します。ROKU公式は柚子について「Bright, citrussy tartness with floral notes(明るい柑橘の酸味と花のニュアンス)」と表現しています。
辺塚橙(へつかだいだい) ─ 鹿児島の希少柑橘
学名: Citrus aurantium(変種)/主産地: 鹿児島県・宮崎県/使用蒸溜所: 本坊酒造「和美人」/特徴: 鹿児島県南部の限られた地域でしか栽培されない希少な在来柑橘で、すだち以上に上品な酸味と独特の苦みを持ちます。和美人は11種ボタニカルのうち柚子・辺塚橙・レモン・金柑(津貫加世田産)の和柑橘4種を主役級に据えており、薩摩の風土を表現する設計です。
夏みかん/ダイダイ/ネーブル ─ 広島産9種柑橘の世界
サクラオB&D「SAKURAO GIN ORIGINAL」は、広島産9種の柑橘・ハーブで構成される個性派。レモン・ネーブル・夏みかん・緑ゆず(安芸高田)・ダイダイ+ヒノキ・緑茶(府中)・赤しそ・ジンジャー(三次)。複数の柑橘を組み合わせることで、ひとつの素材では出せない複層的な柑橘香を実現しています。
和柑橘4種の競演 ─ 柚子・甘夏・かぼす・シークヮーサー
ニッカウヰスキー「ニッカ カフェジン」は、柚子・甘夏・かぼす・シークヮーサーの和柑橘4種+山椒を使用。1963年導入のカフェ式連続蒸留機を活かしてベース酒を作り、ボタニカルを浸漬・再蒸溜してブレンドする独自製法。和柑橘4種の組み合わせは他にない個性で、World Gin Awards 2019 Goldを獲得しています。
過去の誤情報として「ニッカ カフェジンには林檎が入っている」という記述が一部メディアにありましたが、公式11種ボタニカルに林檎は含まれません(Gin-DB一次ソース確認済)。
4. 和素材ボタニカル ─ 山椒・桜・玉露・煎茶・生姜・紫蘇・檜・笹
日本のクラフトジンが世界で評価される最大の理由は、ここから先の「和ボタニカル」の独自性にあります。各蒸溜所の公式情報で確認できる代表素材を体系的に紹介します。
山椒 ─ 痺れと爽やかさの共存
学名: Zanthoxylum piperitum/英名: Japanese pepper/使用蒸溜所: 季の美、ROKU、和美人、ニッカ カフェジン、白兎(和山椒)他/特徴: 単なる「日本版胡椒」ではなく、ピリッとした痺れに爽やかな柑橘香が同居するユニークな素材。ROKU公式は山椒を秋の象徴として「Subtle spiciness(控えめなスパイス感)」と紹介しています。
世界のジン市場には類例がない素材で、海外バーテンダーが日本のジンを評価する際のキーワードとして「sansho」「Japanese pepper」が定着しています。武蔵野蒸留所「棘玉」でも山椒・桂皮の引き締まる余韻が特徴的です。
桜(花・葉) ─ 春の華やかさ
使用蒸溜所: サントリー「ROKU」(桜花・桜葉)、サクラオB&D(廿日市の桜・LIMITED)、松井「白兎」(サクラ)、紅櫻蒸溜所「9148 #0396 SAKURA」(桜の葉・桜の花)他/特徴: 桜花は華やかな上品さ、桜葉はほのかな塩味(ROKU公式「hints of saltiness」)と複雑性を加える。ROKUでは桜花・桜葉を別々に使い分け、春のイメージを表現します。桜葉の塩味がほどよく余韻を引き締めるのが日本的な感性。
玉露・煎茶・緑茶 ─ 旨みの新次元
使用蒸溜所: 京都「季の美」、サントリー「ROKU」、サクラオB&D(府中緑茶)、松井「白兎」(玉露)、本坊酒造「和美人」(緑茶)他/特徴: 茶葉の旨みとほろ苦さがジンの世界に新しい奥行きを与える、和ジンの代表的な革命素材。ROKU公式は煎茶・玉露を夏の象徴として「Pleasing sweetness and rich complexity(心地よい甘みと豊かな複雑性)」と表現。季の美はこの茶系を「茶」のエレメントとして独立カテゴリに位置づけるほど重視しています。
京都蒸溜所には「季のTEA 京都ドライジン」という、玉露・碾茶を強調した派生銘柄もあります。茶葉とジンの相性の良さは、日本の蒸溜家が世界に提示した最大の発見の一つです。
黒文字(クロモジ) ─ 静謐な森の香り
学名: Lindera umbellata/使用蒸溜所: 養命酒製造「香の森」(主役素材)、サクラオB&D(LIMITED)他/特徴: 高級和菓子の楊枝(黒文字)として親しまれる日本固有の樹木。養命酒製造「香の森」は公式に「100種類を超えるボタニカルから18種類を厳選」した上で「クロモジの細枝、葉、太枝と調合することで、静謐な森らしい重厚感のある風味と、スパイスの甘い余韻が生まれました」と表現しています。クロモジの細枝のみを別途蒸留した液と、その他のボタニカルを浸漬蒸留した液をブレンドする独自製法が特徴です。
→ Gin-DBで「黒文字(クロモジ)使用ジン」を一覧で見る
檜(ヒノキ)・屋久杉 ─ 和を象徴する樹木
学名: Chamaecyparis obtusa(檜)/使用蒸溜所: 京都「季の美」、サクラオB&D「ORIGINAL」(広島産)、本坊酒造「和美人 The Forest」(屋久杉と併用)他/特徴: 日本人なら誰もが嗅いだことのある神社・社寺の香り。樹脂質と清涼感をジンに与え、「和」のアイデンティティを最も直接的に表す素材の一つ。和美人 The Forestはレギュラー11種+屋久杉・ヒノキ葉の13種構成で、屋久島の森を舞台にした特別エディション。
→ Gin-DBで「檜・杉・白樺(樹木系)ジン」を一覧で見る
紫蘇(赤・青) ─ 和ハーブの代表
学名: Perilla frutescens/使用蒸溜所: 京都「季の美」(赤しそ)、サクラオB&D(赤しそ・青しそ)、本坊酒造「和美人」(紫蘇)、本坊酒造「和美人 ダマスクローズ」(紫蘇)他/特徴: 梅干しでおなじみの赤しそはジンに独特の華やかさと香気を、青しそは爽やかな緑のハーブ感を与える。和食の旨みを引き出す素材がジンの世界でも個性を発揮する好例です。
生姜(ジンジャー) ─ 和スパイスの定番
学名: Zingiber officinale/使用蒸溜所: 京都「季の美」、サントリー「翠」、サクラオB&D(三次産ジンジャー・ORIGINAL)、本坊酒造「和美人」他/特徴: ピリッとした清涼感と土の香りを持つ生姜は、日本のクラフトジンでも広く採用されるスパイスのひとつ。すっきりしたジントニックとも好相性で、サントリーROKUの公式ジントニックレシピでもガーニッシュとしてジンジャースティックが指定されています。
笹・木の芽 ─ 京都が極めた繊細素材
使用蒸溜所: 京都「季の美」/特徴: 笹の葉(青々しい竹のような清涼感)、木の芽(山椒の若葉、繊細な緑のスパイス)。季の美はこの笹・木の芽を11種ボタニカルの中に組み込み、京都らしい繊細な緑の香りを表現しています。木の芽は和食の上にちょこんと乗っているあの若葉で、ジンの世界では京都蒸溜所が初めて主要ボタニカルとして本格採用したとされる素材です。
ヤチヤナギ ─ 北海道の隠れた主役
学名: Myrica gale/英名: Bog Myrtle/使用蒸溜所: ニセコ蒸溜所「ohoro GIN Standard」(主役素材)/特徴: 北海道の湿原に自生する小灌木。ヨーロッパで古くから知られる芳香植物を、ニセコ蒸溜所がジンの主役素材として再発見しました。ohoro GIN Standardは2024年 World Gin Awards で Classic Gin部門の世界最高賞を受賞しており、北海道らしい素材構成として国際的注目を集めています。
ニホンハッカ・けせん・月桃 ─ 各蒸溜所のアイデンティティ
- ニホンハッカ: ニセコ蒸溜所「ohoro GIN Standard」「ohoro Limited Edition ニホンハッカ」(北海道産、Limited Editionは2025年WGA Country Winner Gold)
- けせん(ニードルウッド): 本坊酒造「和美人」(南九州素材、シナモンに似た樹脂香)
- 月桃: 本坊酒造「和美人」(沖縄〜南九州の生姜科ハーブ、ほのかな甘い香気)
- ハマゴウ: サクラオB&D「SAKURAO GIN HAMAGOU」(広島の海岸植物、5,000本限定)
- 日高昆布・切干大根・干し椎茸・ブルーベリー: 紅櫻蒸溜所「9148 #0101 STANDARD」(北海道産の意表をつく素材選定)
出典: 京都蒸溜所「季の美」公式、サントリー ROKU公式、養命酒製造「香の森」公式、サクラオ蒸溜所公式、ニセコ蒸溜所公式、本坊酒造公式、ニッカウヰスキー公式、松井酒造公式
5. ボタニカルの科学 ─ テルペンとエッセンシャルオイル
「ジュニパーの香り」「柚子の香り」と感じている正体は何なのか。少し化学の話に踏み込むと、ボタニカル選定の妙が一段深く理解できます。
テルペン ─ 植物の香気成分の主役
植物が放つ香気成分の多くはテルペン類(terpenes)と呼ばれる炭化水素化合物です。代表的なものをジン関連で挙げると:
- α-ピネン(α-pinene): ジュニパー・ヒノキ・檜・松の主要香気。松脂のような清涼感を担当。
- リモネン(limonene): 柑橘類の果皮の主要香気。レモン・オレンジ・柚子の爽やかさはほぼこの成分。
- リナロール(linalool): ラベンダー・コリアンダーシード・ベルガモットなどに含まれるフローラル香。
- サビネン(sabinene): ジュニパー・カルダモン・黒胡椒に含まれる、わずかにスパイシーな樹脂香。
- サンショオール/サンシュアミド: 山椒の主要刺激成分(厳密にはアミド類だが、香気とともに口腔の痺れを引き起こす)。
つまりジン蒸溜所は、ボタニカル選定によって「どのテルペン分子をどんな比率で蒸留液に乗せるか」を設計していると言えます。
エッセンシャルオイル ─ ボタニカル中の精油
ボタニカルから抽出されるエッセンシャルオイル(精油、essential oil)は、上記テルペン類を中心とした香気物質の濃縮液です。柑橘類の果皮、ジュニパーの実、コリアンダーの種子、シナモンの樹皮など、植物が外敵から身を守るために合成・蓄積した二次代謝産物が、人間にとっては「香り」として認識されます。
蒸留はこの精油を水蒸気とともに気化させ、冷却して液化するプロセスです。アルコールがあると精油を効率よく溶解できるため、ジンの蒸留では「ベース酒(高純度エタノール水溶液)+ボタニカル」を加熱してエタノールと精油の両方を一緒に取り出します。
熱に弱い香気 = 減圧蒸留が必要な理由
ボタニカルの香気成分の中には、高温で揮発・分解してしまう繊細な分子が多く含まれます。特に:
- 桜花のフローラル成分(リナロール系・低分子フェノール)
- 玉露・煎茶の旨み・苦味成分(テアニン・カテキン)
- 柚子のトップノート(軽質テルペン)
- シソの葉のペリラアルデヒド
これらは通常蒸留の95〜100℃では破壊されたり変質したりするため、減圧蒸留(25〜40℃)で抽出するのが日本のクラフトジン蒸溜所の標準解になっています。サントリーROKUの公式情報では「桜の繊細な香りはステンレスポットスチルでの減圧蒸留で引き出し、柚子の深い味わいは銅製ポットスチルで通常蒸留する」と明らかにされています。
エキゾチックボタニカルの希少さ ─ 1kgあたり数千円〜数十万円
世界のジン業界で珍重されるボタニカルの一部は、極めて高価です。例えば:
- オリスルート: 5年以上の乾燥が必要。1kg数十万円。
- カルダモン(グアテマラ産・南インド産): 「香りの女王」と呼ばれる高級スパイス。1kg数千円〜。
- サフラン: 1g数百〜千円超、世界一高価なスパイスの代表。一部のクラフトジンが採用。
- ヤチヤナギ: 北海道の野生植物、商業栽培ほぼなし。希少素材としてのプレミアム性が高い。
クラフトジンの価格帯(700ml ¥3,000〜10,000超)は、こうした高級ボタニカルの原価と、小ロット蒸留・人手のかかる製造プロセスによって支えられています。「クラフトジンが高いのには、ちゃんと理由がある」と理解すると、1本のボトルに対する見方が変わります。
6. 産地別ボタニカル特集 ─ 北海道・京都・鹿児島・沖縄
日本のクラフトジンは「地域を旅する飲み物」でもあります。蒸溜所が立地する地域固有のボタニカルが、銘柄の個性を決定づけている。代表的な5地域を巡ります。
北海道 ─ ヤチヤナギ・ニホンハッカ・日高昆布・ラベンダー
北海道は気候・植生ともに本州とは別世界。冷涼な気候で育つ独自素材を活かした蒸溜所が複数存在します。
- ニセコ蒸溜所(ニセコ町):ヤチヤナギ・ニホンハッカ・ラベンダー(ニセコ町産)。ohoro GIN StandardはWGA 2024 Classic Gin部門の世界最高賞受賞。
- 紅櫻蒸溜所(札幌市南区):日高昆布・切干大根・干し椎茸・ブルーベリー(北海道産)。和食出汁の素材をボタニカル化した「9148 #0101 STANDARD」が代表銘柄。
- その他:道内には他にも複数のクラフトジン蒸溜所が立ち上がっており、北海道産小麦のベース酒や、知床の海岸植物などを採用する例も増えています。
京都 ─ 玉露・木の芽・赤しそ・笹・檜・木の芽
京都蒸溜所「季の美」は、京都の地理的・文化的個性を11種ボタニカルに凝縮した、日本初のジン専門蒸溜所。「6つのエレメント」(礎・柑・凛・辛・茶・芳)の構造で玉露・柚子・山椒・木の芽・赤紫蘇・笹を組み込み、伏見の名水でブレンドしています。「季のTEA」では玉露・碾茶を、「季の美 勢」では54%の高度数仕様で同11種ボタニカルを使用するなど、シリーズ展開が豊富です。
広島 ─ 9種柑橘・ヒノキ・桜・牡蠣殻
広島・サクラオB&D(廿日市市、創業1918年)は、「広島産9種柑橘+海外5種」の14種ボタニカル構成が特徴。レモン・ネーブル・夏みかん・緑ゆず(安芸高田)・ダイダイ・ヒノキ・緑茶(府中)・赤しそ・ジンジャー(三次)。
限定エディションの「SAKURAO GIN LIMITED」では17種すべて広島産に挑戦し、桜(廿日市)・和ジュニパーベリー・クロモジ・木の芽・牡蠣殻(地御前産)・本わさび・青しそなどを採用。牡蠣殻はORIGINALには含まれないLIMITED専用の希少素材です。
鹿児島 ─ 辺塚橙・金柑・けせん・月桃・緑茶
鹿児島・本坊酒造マルス津貫蒸溜所の「Japanese GIN 和美人」は、南九州の風土を11種ボタニカルに凝縮。柚子・辺塚橙・レモン・金柑(津貫加世田産)の和柑橘4種+けせん(ニードルウッド)・月桃・緑茶・生姜・紫蘇+ジュニパー・コリアンダー。TWSC 2024 Best of the Best受賞。
派生エディションも豊富で、屋久杉・ヒノキ葉を加えた「和美人 The Forest」(13種)、ダマスクローズを加えた「和美人 ダマスクローズ」(6種、495ml)など、鹿児島の自然をテーマに据えた多彩なシリーズ展開が魅力です。
沖縄・南九州 ─ シークヮーサー・月桃・島唐辛子
ニッカウヰスキー「ニッカ カフェジン」はシークヮーサーを和柑橘4種の1つに採用しており、沖縄の素材も日本ジンの世界に組み込まれています。沖縄県内にも複数のクラフトジン蒸溜所があり、月桃・島唐辛子・ニガナといった沖縄独自の植物をボタニカルに使う動きが続いています。
長野 ─ クロモジ・薬草の山岳ジン
長野・養命酒製造の「香の森」は、クロモジ(黒文字)の細枝を主役素材に据えた、日本の薬草学に裏打ちされたジン。「100種を超えるボタニカルから18種を厳選」した上で、クロモジの細枝のみを別途蒸留してブレンドする独自製法が特徴。姉妹品「香の雫」はWGA 2024 Country Winner Gold(Contemporary Style Gin日本代表)を受賞しています。
長野・野沢温泉蒸留所はWGA 2024 Country Winner Gold(London Dry Gin日本代表)など複数受賞、「Classic Dry Gin」はビアンカレモン・オリスルート・山椒の3種設計と、ミニマルなボタニカル構成が特徴です。
7. ボタニカルから香りを引き出す3つの技術
同じボタニカルを使っても、抽出技術が違えば仕上がりは大きく変わります。クラフトジン蒸溜所が使い分ける主要な3技術を整理します。
浸漬法(マセレーション) ─ 古典的・骨太
中性スピリッツにボタニカルを直接浸ける古典的手法。数時間〜48時間の浸漬でしっかりエキスを抽出し、骨太でリッチな味わいを生む。Beefeater は浸漬法を採用する代表例(Difford's Guide)。ジュニパーや根菜類など重みのある素材は浸漬と相性が良いとされます。
ベイパーインフュージョン(蒸気抽出) ─ クリーンで繊細
蒸気だけをボタニカルに通し、香気成分のみを抽出する手法。Bombay Sapphire が代表的に採用する方式で、クリーンで繊細な仕上がりが特徴。日本のクラフトジンでは、桜花・茶葉などの繊細な和ボタニカルを蒸気抽出するケースが多く、ROKUの桜花・煎茶部分や、養命酒製造「香の森」のクロモジ細枝部分などがこの手法を採用しています。
減圧蒸留 ─ 低温で繊細な香りを守る
蒸留器内の気圧を下げてアルコールの沸点を25〜40℃前後に下げる手法。熱に弱いトップノート(柑橘・フローラル系)を壊さず抽出できる。京都「季の美」やROKUなど、桜花・煎茶・玉露・柚子などの繊細な和素材を扱う日本のクラフトジン蒸溜所で広く採用されており、ジャパニーズクラフトジンの個性を支える技術的バックボーンになっています。
ブレンド製法 ─ 別蒸留して合わせる
京都「季の美」が採用する「6つのエレメント方式」、養命酒製造「香の森」のクロモジ別蒸留方式のように、ボタニカルを系統別に分けて別々に蒸留し、最後にブレンドする手法もクラフトジン界で広がりを見せています。各エレメントの抽出温度・時間を最適化できるメリットがある一方、ブレンド比率の設計に蒸溜家の腕が問われる、ハイレベルな製法です。
抽出技術のさらに詳しい解説はクラフトジンとは?完全ガイド「8. ボタニカルと蒸留方法」をご覧ください。
8. ボタニカルからジンを探す方法 ─ Gin-DB活用術
「柚子の効いたジンが欲しい」「山椒の個性が立ったジンを探したい」──そんなときは、ボタニカル別に銘柄を逆引きするのが最も近道です。Gin-DBでは公式情報で確認できた銘柄だけを、ボタニカル別にタブで切り替えて探せるページを用意しています。
ボタニカル理解を深める3つのコツ
ジンを「香りで楽しむ」ステージに進むための実践的なコツを3つ紹介します。
コツ1:ラベルの「Botanicals」表記を読む癖をつける
多くのクラフトジンは、ボトルラベルや裏面に使用ボタニカルを公開しています。「ジュニパー+4〜5種」のシンプル構成か、「14種以上」の複雑構成かを見るだけで、味の方向性が想像できるようになります。例えば野沢温泉蒸留所「Classic Dry Gin」はビアンカレモン・オリスルート・山椒の3種ミニマル設計、紅櫻蒸溜所「9148 #0101 STANDARD」は14種の複雑構成、辰巳蒸留所「First Essence 3rd Anniversary」は76種ボタニカル──このスペクトルの広さが、ジンの面白さです。
コツ2:ストレート1滴を手の甲に垂らして香りを取る
ジンの香りは口に含む前から始まっています。スプーンに一滴とって手の甲に塗り、20秒待ってから香りを取ると、トップ・ミドル・ベースの三層が時間差で立ち上がるのが分かります。シトラスは最初、ジュニパーは中盤、リコリスやアンジェリカは終盤に。香水の評価方法と同じ手法で、ボタニカル構成の解像度が一気に上がります。
コツ3:飲み比べは「同カテゴリ内」で2〜3本
初心者ほど「全然違うジンを5本」と比べがちですが、これは違いが大きすぎて記憶に残りません。むしろ「柚子使用ジンを3本」「ロンドンドライ系を3本」のように同じカテゴリ内で並べる方が、ボタニカル構成の違いがクリアに分かります。例えば「柚子使用の3本」として季の美・ROKU・和美人を並べてみると、同じ「柚子」でも蒸溜所ごとの解釈の違いが立体的に見えてきます。
「日本ジンの香り辞典」としてGin-DBを使う
各蒸溜所の使用ボタニカル詳細は、蒸溜所一覧からそれぞれの蒸溜所詳細ページに飛んで確認できます。「気になる素材→使用銘柄一覧→蒸溜所のストーリー」と辿る使い方が、Gin-DBの最も奥行きのある楽しみ方です。
9. よくある質問(FAQ)
Q1. ボタニカル数が多いほど良いジン?
多いから良い、少ないから劣る、ということではありません。野沢温泉蒸留所「Classic Dry Gin」のような3種ミニマル設計でも、WGA 2024 Country Winner Gold(London Dry Gin日本代表)を獲得しています。むしろ重要なのは「ボタニカル相互の調和」であり、数の多さは設計の方向性に過ぎません。
Q2. ジュニパー以外のボタニカルが感じられないジンは「ジンっぽい」?
はい。EU規則上「ジュニパーが主体」が要件なので、ジュニパーが前面に出るジンこそ「ジンらしいジン」です。ロンドン・ドライ・ジン規格のBeefeater、Tanqueray、ohoro GIN Standard などはこのタイプ。ボタニカルが多くてもジュニパーをかき消してはいけない、というのが古典派の美学です。
Q3. ボタニカルが「ナチュラル」と書いてあるのと「ハーブティー」みたいなのは違う?
ジンのボタニカルは「乾燥植物素材」が基本です。フレッシュなハーブを使う蒸溜所も一部ありますが、貯蔵性・年間ロット間の品質安定性の観点から、ほとんどの蒸溜所は乾燥ボタニカルを使います。「ナチュラル」「オーガニック」表記は、産地・栽培方法のこだわりを示すマーケティング表現ですが、必ずしもジンの品質を直接表すものではありません。
Q4. 「和ジン=ジャパニーズジン」と理解してOK?
日本ジン協会など業界団体で「ジャパニーズジン」の独自定義策定が議論されていますが、現時点では業界共通の確定ルールはありません。一般的には「日本国内で蒸留され、和素材ボタニカルを用いるジン」を「ジャパニーズジン」「和ジン」と呼ぶ傾向があり、Gin-DBもこの解釈に基づいて89蒸溜所・219銘柄を収録しています。
Q5. ジンに使えない植物はある?
食品衛生法・酒税法上、食品として認可されている植物素材のみが使用可能です。EU規則上のジンは「天然または準天然の風味付け」が認められており、人工香料を使うジンは正規のジンと認められません。日本でも国税庁の指導のもと、有害物質を含まない食用安全性の確認された植物素材のみが使われています。
Q6. ボタニカルの「主産地」と「日本産」の違いは何が出る?
同じ「ジュニパーベリー」でも、マケドニア産は濃厚オイリー、イタリア産はクリーン爽やか、と産地で香気プロファイルが大きく変わることがDifford's Guideでも指摘されています。日本でもサクラオB&Dなどが和ジュニパーベリー(広島産)を採用しており、「世界基準の主役素材を、日本の地で育てる」動きは今後の注目テーマです。
Q7. 季節限定ジンは何が違うの?
季節限定エディションでは、その季節に最もパワーを持つ素材がフィーチャーされる傾向があります。例えばニセコ蒸溜所「ohoro GIN Limited Edition ラベンダー」(北海道ニセコ町産ラベンダー強化)、本坊酒造「和美人 ダマスクローズ」(春の華やかさ)、紅櫻蒸溜所「9148 #0211 FUKINOTO」(早春のフキノトウ)など、蒸溜所の地元のその時期の風景がボトルに閉じ込められています。
Q8. ボタニカルが多いジンは香りも複雑?
必ずしもそうではありません。ボタニカル数と香りの複雑性は別の話。3種で複層的に感じさせる設計もあれば、20種でシンプルに感じさせる設計もあります。重要なのは「設計者がどんな表情を狙ったか」で、これは飲んでみて自分で評価するしかありません。だからこそクラフトジンは面白い、とも言えます。
Q9. 「ボタニカル非公表」のジンはどう判断する?
蒸溜所が企業秘密としてボタニカルの全てを公開しないケースもあります(例:松井酒造「白兎プレミアム」のプレミアム5種は非公開)。これは「秘伝」の証であり、品質を疑う理由にはなりません。ジン全体の評価は受賞歴・蒸溜所の歴史・口コミなどから多面的に判断するのが現実的です。
Q10. 自宅で「自家製クラフトジン」を作れる?
日本では酒類製造には酒類製造免許が必要であり、無免許での自家製造は酒税法違反となります。アルコール度数20%以上のジンに別の植物を漬け込む「リキュール作り」は適法ですが、ジンそのものを自家蒸留することは法律で禁じられています。「ジン作り体験」を提供する蒸溜所(要免許下の合法プログラム)に参加するのが、合法かつ深く学べる選択肢です。
10. まとめ ─ 「ジュニパー+自由」の宇宙
ジンというカテゴリの面白さは、たった1つの絶対条件「ジュニパーが主体」を守りさえすれば、残りはすべて蒸溜家の自由であるところにあります。
世界の古典は、コリアンダーシード・アンジェリカルート・オリスルート・リコリス・カッシア・カルダモンといった脇役群でジンの骨格を組み上げてきました。日本のクラフトジン蒸溜所は、ここに柚子・山椒・玉露・桜・黒文字・檜・紫蘇・笹・木の芽・辺塚橙・ヤチヤナギ・ハマゴウ・月桃・けせんといった、それまで世界のジン地図になかった素材群を持ち込みました。これが、2024年・2025年と日本勢が異なる部門で2年連続「世界最高賞」(World Gin Awards World's Best)を獲得した実績の、最大の背景です。
本記事を読み終えた今、あなたは少なくとも次のことを語れるはずです。
- 古典必須6種(ジュニパー・コリアンダー・アンジェリカ・オリス・リコリス・カッシア)の役割
- 柑橘系8素材(古典3種+和柑橘5種)の使い分け
- 和素材10素材(山椒・桜・玉露・煎茶・生姜・紫蘇・檜・笹・黒文字・ヤチヤナギ)の代表使用銘柄
- ボタニカルの香気成分(テルペン・エッセンシャルオイル)の科学的背景
- 北海道・京都・広島・鹿児島・沖縄・長野の産地別ボタニカルの特徴
- 浸漬法/ベイパーインフュージョン/減圧蒸留/ブレンド製法の使い分け
- 「ボタニカル=蒸溜所の物語」として日本ジンを楽しむ視点
あとは、ボタニカル逆引きで気になる素材を選び、その素材が含まれる銘柄を1本買って、グラスに注ぐだけです。1滴の中に、その土地の風景が広がります。クラフトジンの宇宙へ、ようこそ。
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ボタニカル逆引き
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北海道から沖縄まで、検証済みのクラフトジン蒸溜所89件